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事業再構築補助金の事業計画づくり③

さくらい行政書士事務所 事業再構築補助金の事業計画づくり③

令和3年4月頃に書いたブログ、「事業再構築補助金の事業計画づくり①」と、「事業再構築補助金の事業計画づくり②」へのアクセス数が最近急増しました。あの頃はまだ公募要領が出たばかりでだったので、一般的な私見をだらだら書きましたが、実際に数件の事業計画をつくり、代理申請までしてみると、いろいろ気づく事が出てきました。

あくまでも当職のやり方、気づきですので、既にご自身のやり方があったり、既に知っている方はスルーしてください。

 

申請書類の準備方法

「電子申請入力項目」のWordファイルを使って作りこむ方が多いと思いますが、1.申請者概要、2.その他事業実施場所、3.応募申請者の概要、4.事業概要の(1)から(4)、5.補助事業の実績、6.経費明細表は、実際は電子申請画面で打ち込む下準備ですから、手書きで十分です。 早めに4.事業概要(5)の事業計画だけを独立したファイルにして事業計画を作りこむ方が便利です。

私の場合、グラフや図を多用するので、別にExcelファイルで売上推移、SWOT、市場データ、補助事業スケジュール、経費、収益計画などのシートで、事業計画書に貼り付ける材料を仕込んでおきます。使えそうな画像もホームページから貼り付けておきます。

 

事業計画書の注意点

ものづくり補助金補助金や経営革新計画を作った経験があると、事業再構築補助金の4つのパートに分けて書く作業は、バランス感覚のずれを感じしまいます。

1.補助事業の具体的取組内容: 最初は「おいおい、冒頭から本題を書くのか?」と戸惑いました。起承転結の結からかって感じがしました。 当職の場合、会社概要・沿革、既存事業の内容、自社分析と経営方針、売上推移(コロナ影響)、課題と解決策(事業再構築の動機)、事業再構築の内容のオーソドックスな順番で書いていきます。ですからこの項1で全体の60-70%のページ割合になります。ここの注意点は、①やはり起承転結の流れで、合理性、論理性、納得性があるか、審査員が読み易いかどうかです。 そして、②最後の事業再構築の内容は「具体性」でしょう。誰が何をいつどうやってやるのかの5W1Hを明確にする。決まっていないことはいつ、どんな条件で決めるなど、フェーズゲート的な考えも良いと思います。 審査員の学者さん的(企業経営屋さん、マーケティング屋さん)な方々がよく使う好きな言葉を多用し、共感を呼びながら、突っ込まれる部分を潰していくような作業です。 審査ポイントの中心は、事業再構築要件の商品・サービスの新規性、市場の新規性、売上構成比です。 これらはしつこく明確に表現します。

 

2.将来の展望(事業化の想定市場や期待される効果): 想定市場は、前の具体的取組内容の中では書き切らず、ここで新事業の市場やニーズについて深堀りたように書きます。 ここのポイントは本当にやったことが無い事業であれば想定市場なんてどうとでも書けます。 思い切って想像を膨らませ、どうせ審査員にはわからないだろう、想定が外れることなんて当たり前ぐらいの気分で書くことでしょう。一方、期待される効果には、既存事業との相乗効果が一番美しいでしょう、または、将来の更なる新事業への発展、二次的効果などを定量的と定性的に分けて合理的に書くことが良いでしょう。

 

3.資産:そのまんま (資産の減価償却費計上を忘れずに)

 

4.収益計画:この内容は申請画面上でデータ入力項目です。Wordの表は計算式がなく使いにくいので、私は別途Excelで収益表を作って貼り付けます。 既存事業と新事業の売上、その売上根拠(単価x数量)、主要な経費など説明したいところを分かり易くします。事業者によっては、原価や販管費(減価償却費や人件費)も既存事業と新事業で分けます。

 

最初、戸惑ったのは、基準年度とは本補助事業が終了した月を含む年度です。 いつから3年~5年間フォローされるのか、ぼーっと作ると今から7年後までフォローされる計画になってしまいます。(たぶんしないと思うが) 

 

申請者からよく質問される一つは、「この計画通りにいかなかった場合は補助金を返さないといけないのですか?」 日本人って真面目だなっていつも思います。その時は、「申請時点からできもしない計画や、やる気がまったく無かった計画と言わない限り、大丈夫です」と答えることにしています。 大企業でも事業計画通りにいかないことは多々あるし、株主総会で突っ込まれるくらいで済むでしょう。

 

認定経営革新等支援機関による確認書

申請者に皆さんはどうやって確認書をもらっているのでしょうか? 商工会・商工会議所は早々に会員限定と決めたし、金融機関や税理士さんにお金を払ってやってもらってるのかな? 一時支援金の事前確認難民問題のようなことが起きていないのでしょうか?

 

私の場合、狙っていた通り、6月25日付で経営革新等支援機関に認定してもらえたので、申請者と一緒に作った事業計画を、自分でチェックして、自分で直して、客観的視点で確認書を作っています。 この確認書に何を書くのかコールセンターに尋ねてみましたが、「裁量にお任せする」としか言ってくれません。 認定経営革新等支援機関名を公表することになっているんだから、何らかの義務があるだろうし、それならば権利も発生するのが筋。 認定してもらったばかりだけど、中小企業強化法の趣旨とは離れ、経営革新等支援機関制度って浮いてしまっている感じがする。

 

ミラサポPlusの事業財務情報

これって何の意味があるの?

複数の代理申請していると、一々、Edgeの設定で閲覧データをクリアしないといけないのが面倒で、やりたくももない企業登録をしないと辿り着けません。 そして、必須項目を見たら、借入と減価償却のデータを取りたいだけかと分かってしまいます。 これをPDFにするとA4で10ページ以上、ゼロばっかりが並んでいる無駄なデータ。決算書を添付するのに、なんでこんなデータを必須添付資料にするのか甚だ疑問。申請者にとって全くメリット無し、くだらないサイトでユーザー登録してしまいジャックメールが増えるパターンに似た印象を受ける。

 

面倒な売上減少を示す証拠書類

今年の任意の三月を選び、前年または前々年の各同月と比較して売上が10%以上減少している証拠書類や、あるひと月は30%以上減少している証拠書類として、確定申告書別表1と決算書・法人事業概況説明書を添付しなければなりません。 期跨りになっている場合は、それぞれ2年度分になり、組み合わせが複数になります。バラバラに一枚ごとのPDFかJPGファイルを申請者から受け取っている場合は、組み合わせごとにzipで一つにしてアップロードしようとすると、それはNGだそうです。 一度すべて印刷し、組み合わせてスキャナーで読み込むしかありません。「一を聞いたので一で返しなさい」と言っているようなもので、「一から十まで出すので、必要な部分を見て」は通用しないようです。 いつになることやらデジタル化!

更に、直近の任意の三月の一つでも確定申告後だと、売上台帳などを付けるのですが、公募要領には「売上台帳、またはその他(試算表、総勘定元帳など)」と表記されているのに、事務局は「売上台帳とその他」の二点がないと不採択になると断言する人がいました。

 

補助対象経費の理由書

これはまったく意味が分からなかったです。 経費の数字をインプットした結果、建物費と機械装置・システム構築費以外の経費合計が50%以上だと、確認書が必須になるようです。 そんなことは公募要領に書いていません。

趣旨は、資産性(有形・無形)の無い経費を一過性経費としており、一過性経費が大半だと支援できないとのこと。「じゃあ、知的財産買ったり、ブランド価値上げたり、ノウハウを蓄積するようなことによる無形資産を認めない意味ですか?」と尋ねると、コールセンターの人は壊れたレコードになるか、黙ってしまいます。 これは明らかな事務局かシステム構築のミスです。

従って、確認書のくだらない例は無視して、その経費の必要性、無形資産価値のあることを書きます。 そもそも無形資産価値なんて事業譲渡かM&Aの時でなかれば計算できないもの。資産性がまったく無い経費って、光熱費、旅費、会議費、消耗品費、公租公課くらいじゃないのかな?

 

備考

GビズIDによる電子申請、ミラサポPlusの操作を入れると、簡単に楽になった感じがまったくしない。紙がなく、押印と郵送が省かれたのは確かだけど、やっとできて、「これでいきましょう」と内容を再確認し、押印してもらい、郵便局でレターパックで送ると仕事の区切りがついた満足感があったのと比べると、ストレスだけが残る電子申請です。

 

申請ボタンを押すと、事業計画作成に掛かった時間と日数、そして電子申請の時間と日数を記入するようになっている。電子申請の効果を掴みたい意図だとわかりやすい。できるだけ申請に時間がかかったように入力しています。

 

令和3年9月11日追記

令和3年9月、第3回公募も三件申請しており細かい確認や、または第2回公募の採択者の給付申請について、連日何回も事務局へ電話しています。できるだけ分かり易い質問をしているつもりですが、公募要領の文章を読み返す人ばかりです。信じられない回答を返す人もいるので、一度電話を切り、掛け直して別の人と話が通じたりもします。めんどくさいことばかりです。

約400億円で受注したパソナが元請。 2次下請けのコールセンターが1000人体制だとすると一年間で50億円くらいかな? 審査員は100人体制だと10億円くらい? ITシステムはJグランツなので新たな開発費は不要で運用費が数億円、その他経費も数億円レベルがいくつかあるくらいでしょう。 全部足しても100億円程度ではないかな?もっと人数が多いとか、事業期間が長いとしても、せいぜい200億円程度では? 差額の200億円は元請と、多数の下請けが利益を分け合っている形、コロナ好景気か? 会計検査院か第三者機関が良く調べて、公表して欲しいと願う。