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低感染リスク型ビジネス枠 持続化補助金

小規模事業者(従業員数が20名以下、または5名以下の法人、または個人事業主)は約325万者で、総従業員総数は1,100万人なので、一者当たり3人強が平均なので、パパ、ママ、家族か近所でもう一人か二人が手伝っている事業主のイメージです。 飲食店、小売店、サービス業、卸業、製造業まですべての業種が対象です。 因みに、中規模事業者は55万者(従業員総数2,200万人)、大企業は1万者(従業員総数1,400万人)。

ヒト(人材)、モノ(技術)、カネ(資金)、情報やノウハウの経営資源に乏しい小規模事業者に対するコロナの影響は、業種差や地域差は多少あるでしょうが、日本中で深刻なケースが多発しています。 令和3年になり、年始早々からの緊急事態宣言発令により、飲食店への支援金が既に始まり、3月からは飲食店以外の業種へ「一時支援金」、そして、同じく3月からアフターコロナを見据えた積極的な事業転換を図る中小企業者へ1,000万円から1億円レベルの「事業再構築補助金」が新たに始まります。 どちらも公募要領などは今週末か来週に発表される予定です。

 

令和2年の小規模事業者持続化補助金(公募終了)

一方、毎年経産省の経済施策として、上限50万円の「小規模事業者持続化補助金」が続いており、販路開拓のために広告宣伝費、ホームページ作成などに使用できる補助金があります。 令和2年は上限50万円の補助金を「一般型」以外に、「コロナ対応型」が補正予算で新設され上限が100万円となり、5回公募が行われました。その応募者数と採択者数は

第1回公募:申請数6,744、採択数5,503、採択率82% 

第2回公募:申請数24,380、採択数19,833、採択率81%

第3回公募:申請数37,302、採択数12,664、採択率34%

第4回公募:申請数52,529、採択数15,421、採択率29%

第5回公募:まだ採択結果出ず

第4回公募までの延べ数は申請数120,955、採択数53,421の採択率44%です。事務局によると予想以上の申請者数の急増により事務作業が後手後手になってしまい、とても「持続化」できない諦めてしまう小規模事業者が続出しているでしょう。極力多くの事業者を補助しようと、最初は採択率は高めだったのですが、第4回では30%を切り、従来の「一般型」より厳しい審査基準に変化したのかも知れません。

採択者総数が5万者を超えたとしても、日本の小規模事業者のたった1.6%しか補助金を利用できていないとも言えます。 そもそもこういう補助金制度の存在を知らない事業者がほとんどです(令和2年の持続化補助金とネーミングが似ているので勘違いも多い)。そして、知っていても申請方法がわからない、100ページくらいの申請要領を読む時間がない、読んでも経営計画を作る暇がない・アイデアがない、時間と労力をかけて申請書類を作っても採択率は4割程度。。。と、実際に申請まで行き着く事業者はほんの僅かなのが実態でしょう。

 

令和3年、新たな「低感染リスク型ビジネス枠」持続化補助金

コロナ禍の中で、政府や経産省への要望・クレームが多かったと感じます。 私も何件かの補助金申請の支援の中で事務局の理不尽・不可解・不当な説明・要求に呆れることが多発しました。 その影響(反省)なのか、令和3年はネーミングを新たに「低感染リスク型ビジネス枠」と替えた持続化補助金が3月に発表されます。

どんな補助金なのか、今のパンフレットを見てみましょう。

 

今までの持続化補助金同様に、対象は小規模事業者で、販路開拓の為、「ブランド力を高める」「商品を宣伝する」「HPを開設する」ことができる補助金です。

一般型は従来通り、上限50万円で、補助率2/3。75万円以上の経費を使う事業計画で採択されれば50万円まで補助してもらえることです。

一方、「低感染リスク型ビジネス枠」は、緊急事態宣言発令により令和3年1月~3月のいずれかの月売上高が前年(または前々年)比較で30%以上減少している場合で、上限100万円の補助率3/4になります。134万円以上の経費を使う事業計画で採択されれば100万円まで補助してもらえることになります。

補助対象経費としては、オンライン化の為のツール・システムの導入、ECサイト構築費などと記載されており、かなり偏った記載です。 従来の紙媒体のチラシ、DM、新聞広告やポスティング、看板なども対象になることを期待します。また、感染防止対策費(消毒液、マスク、換気など)の上限も引き上げられるという記述が次のページに書いてあります。

 

これもJグランツでの電子申請のみになりますので、本補助金申請にトライしたい事業者はすぐにGビズIDの取得をすべきです。GビズIDは、同じ3月に公募要領が発表される「一時支援金」や「事業再構築補助金」、そして今後将来の補助金等の申請にも使えるし、採択後の手続きも電子申請でできるメリットがあります。

しかし、経産省には約1年半前にできたばかりのJグランツを使わせる理由があるのでしょうが、個人にはマイナンバーがあり、法人には法人番号があるのに、面倒な手続きが更に補助金申請の煩雑さになっているのではないかと感じます。

実際、この「低感染リスク型ビジネス枠」はいつから公募が始まるのか、令和3年として5回くらいあるのか、採択率は最初は緩く、次第に厳しくなるのではないか(早めに申請した方が良い)などと考えてしまいます。

考察

現時点の情報では、「低感染リスク型ビジネス枠」はオンライン化、ECサイトなど非対面で行ってきた事業を非対面化すること、事業を転換しアフターコロナ・ポストコロナ時代に生き残り、成長することを目指していることが明白です。 ワクチン接種が広がりインフルエンザと同じウイルスになったとしても、インフルエンザ同様に毎年変異種が現れ、死亡者数が減ってもコロナ禍は続くのかも知れません。 

 

補助金の審査ポイントは補助事業の計画内容です。 企業概要、経営戦略、課題認識と解決策、補助事業とその経費、そして期待される効果などを数ページで作成しなければなりません。 何かテンプレートがあって、それを埋めれば採択される事業計画が半自動的にできるものではありません。様々なIT事業者がこの補助金目当ての営業を仕掛けると思いますので、信用できる業者さんを見つけることをお勧めします。私の経験上では、「今だけの」「お得な」Google広告やSEO対策だけを言ってくる業者のほとんど詐欺的です。 事業者に寄り添い、きっちりとしたHPづくりや、広告宣伝プランなどを提案してくる心の通った業者を見つける目利きが必要な時代になっているのでしょう。