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一時支援金・月次支援金事務局の非道(2)

一時支援金・月次支援金事務局の非道(2)

令和3年3月から一時支援金、後に月次支援金の事前確認を無料で行ってきました。4月から6月上旬がピークで、一日に最大12回、Zoomによるオンライン面談で、本人確認、その事業を行っているかの確認などを、お一人45分でした。 「一時支援金 事前確認 無料」で検索すると、一時は検索トップに出るので、全国から申込が殺到し、一日10件こなしても、夜には20件以上メールが溜まっている状況が続きました。一度も返信できなかった方々も何百人もおられるでしょう。すみません。

 

7月以降はホームページはそのままにして、もうあんな大変な日々を続けるのは勘弁して欲しいと思いつつ、消極的に月次支援金の事前確認をやっています。 逆に増え始めたのは一度事前確認した申請者からの不備理由についてのご相談です。以前もこの事務局の非道をブログに書きましたが、更に悪化しているのではないかと感じます。

 

被害の一例

4月に事前確認し、半年間も不備理由を繰り返され、とうとう不備解消期限を迎えた例です。個人事業主として、石の素材を購入し、自身でデザイン、加工し、自宅で販売されている方です。 インターネットでも販売されているようですが、基本的に口コミから個人客が来店し、現金払いのご商売です。 何十回再申請したのかご本人も覚えてないようですが、今までに、写真、価格表、事業場所である自宅の登記簿など大量の書類を何度送っても、疑いは晴れず、途中には添付書類のミスもあったそうですが、最終的には「経費の請求書等」の要求に対し、石の素材の仕入の納品書、領収書などをメモを付けて丁寧に説明しているのに、まったく同じ不備理由が返ってくるという状況。

 

不備理由

ご提出いただいた保存書類について以下の通り不備がありますので、ご対応をお願いします。

◆請求書等

2019年1~3月の各月の事業に係る経費が確認できる請求書等の提出が確認できませんでした。

上記書類をご提出ください。

 ※請求書等とは、請求書、納品書、賃貸借契約書、公共料金の請求書、保険料の支払書などです(領収書は不可)

 ※個人事業者の場合、屋号・商号宛てのものをご提出ください

 ※クレジットカード払いの場合、カードで支払った事を示す書類、当該書類の取引が含まれるカード会社からの請求書をご提出ください

--------------------------【不備内容の修正に当たりご確認ください】--------------------------

●書類添付の際の留意事項

※書類の提出時は該当する箇所にマーカーなどで印をつけてください。

※提出時は添付書類がぼやけている、見切れているなどの不備がないかをご確認ください。

●保存書類

申請に必要な保存書類については以下などをご確認ください。

「一時支援金の給付対象・保存書類早わかりガイド」

https://ichijishienkin.go.jp/ichijishienkin/assets/files/quickguide.pdf 

「緊急事態宣言の影響を証明する書類」

https://ichijishienkin.go.jp/ichijishienkin/prior_confirmation/hozon.html

●取引に係る帳簿書類(帳簿、請求書・領収書、通帳など)の保存義務

青色申告者・白色申告者ともに、税法に基づいて、事業主は帳簿書類(請求書・領収書等)を⼀定期間(5年もしくは7年間)の保存が義務付けられています。詳細は国税庁HP(https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/01_2.htm)をご確認ください。

 

この不備理由の不可解さ

いったん、その事業を行っているかの疑いを持たれると、7年間保存義務のある書類を提出しなければならないという規則になっており、その規則に従うことを誓約しているという主張がベースです。しかし、「無い物は無い」のが当然。 何割の人が、小売店でアクセサリーを現金払いで購入する時、請求書や領収書を求めるでしょうか? それがなければ、あれこれ出せという流れになり、最後がこの「経費の請求書等」のようです。 その中で、なぜ領収書は不可なのか? 当該申請者の場合、仕入れ業者からの請求書は無かったのか、捨ててしまったのか不明ですが、現存せず。 仕入業者からは1年以上前の請求書の再発行はできないということなので、一部納品書と領収書を提出していました。 当職が客観的に見ても、必要な要件に合っています。即ち、要求通りの書類を、できる範囲で提出していることが明らかです。 

また、個人事業主なのになぜ宛先は屋号でなければならないのか、これもまったく根拠もなければ、合理的な説明がありません。

 

電話での事務局コールセンターの対応

今週は、当職も何度もコールセンターへ電話しましたが、まったく埒があきません。「審査員ではないのでわかりません」、「十分な書類が提出されていないのでしょう」、「私には〇〇を出してくださいとしか言いようがありません」「もうこれ以上説明することがないので電話を切ります。他のお客様も待っておられます」

当職は、過去半年間、100回以上、たぶん300回くらい電話してきましたが、コールセンターの担当者には明らかにストレスを抱え、逆切れや乱暴な輩が増えてきているようです。 

当職はそんなことでは怯みません。 逆切れ・乱暴な輩に対して、論理的に追い詰め、辛辣な言葉も浴びせます。最後には「もっと調べて折り返し電話します」や「上長から折り返し電話します」と逃げられますが、電話はかかってきません。

はっきり言って、このコールセンターや審査員の中には、この業務を遂行する能力が欠けている、または相応しくない輩が紛れ込んでいます。それは元請のデロイトトーマツの責任、そして中小企業庁の責任だと考えます。

 

再びの意見陳述

前回(9月末)の意見陳述と前半は同じなのですが、上記例を追加して、再び内閣府、総務省、経産省へメールを送っています。

 

内閣府 御中

経済産業省 御中

総務省 御中

 

千葉県行政書士会 登録番号第 19101076 号、且つ、中小企業診断士 登録番号 421197 の櫻井義之と申します。

 

当職は、登録確認機関として、これまで約300件の事前確認のボランティアを行った中、主に「個人事業主」「個人客相手のサービス業」「現金決済」で、事務局から「その事業を行っていない不正な申請の疑い」を持たれた申請者(2030)から相談を受け、事務局への問い合わせ、申請者への助言が続いております。その中には、明らかに事務局(審査員)の不当な不備理由や申請者に対する不当な対応などがあります。過去何度か、内閣府、総務省、経産省へ意見陳述を送りましたが、まったく改善されません。そして、今週は、中小企業庁総務課へ以下の2点をお願いしています。

 

①中小企業庁、または第三者により、当該事務局の事務状況を直ちに調査し、国民に公表すること

 

②不給付状態の申請者に対しては、一時支援金規程第 13 条に基づき、「提出指導」だけではなく、中小企業庁長官の命令により「事情聴取」または「立入検査」を実施すること

 

一例を挙げます。4月申請し半年間、何十回もさまざまな不備理由に対応し、まだ給付を受けていないアクセサリー販売業の申請者です。この数日は不備理由に対し提出できるものを提出しても、同じ不備理由がかえってくることが繰り返し6回以上発生しました。また、昨日1015日が「不備解消期限(延長後)」との一方的な通知を受けていたとのこと。

当職が見る限り、不備理由に対し申請者は存在する範囲で求められている資料を提出していると判断できます。

申請者番号:××××

申請者名: ××××

申請者住所:神奈川県××××

 国全体としては、おそらく数万から数十万の事業者が同じような被害にあっていると推測します。

さらに付け加えると、疫病災害という歴史的国難の中、国会の承認の下に政府が経済施策を実施しても、多くの国民(申請者)は怒り・憤り・諦めを感じ、無駄な時間を浪費することにもなり、経済効果の減衰に繋がっていないか、国民の国に対する信用の失墜になっていないかをよくお考えください。

 

新内閣に期待?

「支援金規程第 13 条に基づき、「提出指導」だけではなく、中小企業庁長官の命令により「事情聴取」または「立入検査」を実施すること」について、言い返せる人が一人がいません。中小企業庁総務課の担当者もただ「はい、はい」と相槌を打つだけでした。 本音は件数が多くて人手が足りないのかも知れませんが、規則に従わねばならないのは申請者だけではなく、行政側、そしてその事務委任を受けた外注業者も同じです。

 

岸田総理は、「他人の話をよく聞く」姿勢だそうですが、是非、さまざまな給付行政の末端で行われていること、その被害にあっている国民の声を聞いていただきたいものです。 

 

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コメント: 6
  • #1

    Oka (火曜日, 26 10月 2021 10:17)

    新規開業特例の個人事業主です。
    まず、2ヶ月待たされた挙句、事前確認の面談を三日連続ですっぽかされ、仕事ができず損害を受けました。
    次に、開業届けを出す際に税務署の窓口で令和何年ですか?と尋ねたら令和2年と言われたので、R2.1.1.開業、R2.1.22届出日、R3.1.22受領印となっていました。そのため開業日が違うから訂正しろとメールが届いたため、税務署でR2ではなくR3の間違いであったと参考欄に書き、R3.10.5受領印で提出したところ、受領印が10月だからダメだとのこと。それならばと開業届け控えの日付を訂正して提出したら、またダメ出しと不備解消通知を出されました。これも2ヶ月放置された挙句です。税務署の上司の方に相談すると、全く支援になっていない、同じ公務員として許せないと激怒し、国税庁を通じて経済産業省にクレームを入れてくれました。その後、税務署控の開業届けの原本R3.1.1開業、R3.1.22届出、R3.1.22受領印を出しましたが、また不備通知がきました。現在、青色申告申請書も提出していますが、未だに放置されており、11月初旬の不備解消期日に間に合うのか、とても不安です。
    コールセンターもいい加減で記録に残していないどころか平気で嘘や暴言を言う人ばかりで呆れ果てています。

  • #2

    エリン魚 (金曜日, 12 11月 2021 12:01)

    同じく不備ループに悩んでます。最初の締切前、5月頃に申請したものが、8月まで不備解消求められるメール来て更に4ヶ月放置されました。こちらから催促してやっとあちらから返答きたのが10月半ば。そこからは何を送っても同じ不備通知が来るという不備ループにハマってます。行政書士や司法書士に依頼したら解決するのか?どこなら解消してもらえるのか?解らず途方にくれてます。センターに話しても、上の判断になるので、わからないと言われてて。困りました。一時や月次通らなかった人対象に、持続化給付金出してほしいです。

  • #3

    みっちゃん (金曜日, 19 11月 2021 20:53)

    同じく不備ループです。5月分を6月19日に申請し、書類の不備があるとのことで何度かやりとりし最終的に8月19日に再提出し修正内容確認中となっておりましたが、11月10日にメールで不備書類追加提出のメールが来ました。その内容が2019年2020年2021年の売上がわかる金融機関の書類、請求書、売上帳簿、2019.2020.2021対象月から直近の売上請求書などかなりの資料です。5月分を申請していたので直近というと4月5月だと思いそれも提出しました。資料にして約300枚以上をコピーしPDFにし、いざ書類添付のボタンを押すと240MBにしないと読み込めないとのこと。全てを振り分けて、PDFに申請しましたが、営業時間中から作業を始め終了したのが11月16日夜中の1時でした。翌日17日朝11時にまた同じような内容の不備メールで書類を追加で提出しよ。とのこと。
    300枚もの書類をたった2時間ほどで不備とは内容も見てないのかと思い、コールセンターへ。不備の内容がすべてですのでそれ以上はお答えできない。直近とは申請月ではないのかと質問しても、私共ではお答えできないとのこと。不備の書類を提出するので審査部につないでほしいと言ってもだめです。との一点張りです。何のための窓口ですか?と問うと不備書類を案内しています。とつじつまの合わない訳のわからない答えしか返ってきません。何度も直近の売上、金融書類も提出してくださいだったので、再度直近はいつですか?と問うと今現在だと思います。とのこと。何の関係があるのでしょう?10月分は申請するつもりはありませんしそもそも事務局の都合で8月から何の連絡もなく、審査している期間の売上等は関係ないと思います。
    前回問い合わせたときは、現金でやりとりしている会社が審査が厳しくなっていて、5月分が通らなければそれ以申請分もマークされていると言われました。月次支援金はそもそも一時支援金が通らなければ申請できないはずですし、その前に審査が通ったところのみが申請できるはずです。それだったら何故最初から全て全員に提出書類を共通させないのか。スムーズに申請、支給できてるところの差は何なのか、不備の書類は何が必要なのか具体的説明してほしいです。コロナウイルス感染拡大で売上は50%以上落としているし、貸し付けも枠一杯借りたのでこれ以上は無理だと断られて、リスケまでしてなんとかやってきて、この支援金を頼ったのに最悪です。政府はそもそも私共のような企業は潰れることを望んでいるとしか思えません。また明日からPDFのやり直しです。働き方改革だの残業はだめだの言っている割には、原始的な方法で、デジタル化も形だけですぐに固まるし、本当に提出書類を全て確認しているのか不信感だらけです。岸田首相に変わっても、働いている官僚達は一層しないのだから、当面は何も変わらないでしょうね。残念です。

  • #4

    エリンガー (土曜日, 04 12月 2021 09:48)

    個人で色々なプロデュースや制作をして働いています。5月と9月のみが売り上げが全然無いため、5月を簡単申請(すでに一時支援金は通っていたため)しましたが、9月に不備連絡がきて、それから30回はいく不備ループのやりとり。。
    簡単申請を取り消し普通申請でやり直したり、2020年から開業しその書類も全て送っているのに2019年に給与で働いていた会社の離職票を出せ、次はハローワーク書類を出せ、その年にやっていた副業アルバイトの白色申告も前もってキチンと出しているのに、その内訳がわかる説明書を作成し、書類もつけるよう連絡がきて、さらには2019からの全ての銀行通帳、次には全ての領収書やレシート、次には全ての請求書、次には、全て出しているにもかかわらず、直近2ヶ月のそれらの書類、などなど、9月からもう週に2回不備メールがきて、もう出すものないだろうと思うくらい出しきっていて、写真を撮ったり書類を作成したりする時間に何日も何時間も費やし、途中からこちらも意地になってやってる状態。
    10月から何やっていてもなぜか落ち込んでいて、何に落ち込んでるのか自分で考えてみたら、この不備ループ。
    ストレスで、不備メールにビクッとなるようになってしまいました。

    精神的に限界です。
    全てキチンと書類提出しているのに、意地悪で払いたくないから諦めさせようとしてるしか考えられない。

  • #5

    匿名希望です (火曜日, 07 12月 2021 17:30)

    みなさまと同じく不備ループで苦しみました。

    6月分を申請したのが7月でしたがそれから11月まで申請内容確認中から全く進まず、11月5日にGM1115という不備通知が来ました。
    必死で対応するも次から次へと言いがかりかと思う程の不備の指摘

    *通帳から売り上げが見当たらない→帳簿に現金と明記した物を提出済み
    *屋号の記載された請求書を添付せよ→そもそも屋号などない
    開業届と確定申告の控えの屋号の欄は空欄にしてある。
    何度メモ書きを添えても聞く耳を持ちません。

    挙句の果てには毎日のように不備を修正して提出しているにも拘らず本人特定郵便で同内容の不備の手紙を送付してきました。
    手紙には「これまでと同様不備解消に向けて審査部と連携してコールセンターでサポートをします」と書いてありましたが実際は全く
    連携しておりません。

    事務局から来るメールや手紙に不給付になると今まで受給した給付金も返還を求める場合があるという文言に怖くなって申請を取り下げました。
    取り下げた途端に申請しているほかの月へも不備連絡が雪崩のように送られてきました。取り下げさせるように仕向けているとしか思えません。不備はいつか解消できると信じて頑張ってきた自分が馬鹿らしくなりました。

  • #6

    チェレステさかしー (火曜日, 07 12月 2021 18:15)

    5・6・9・10月を申請。現在5月分を期限を切られて締め切られ、6月分で先月分と同じGM1115により書類提出を求められているところです。
    5月分では何度も書類再提出を求められ、請求書には屋号がないなどと今更ながらの点を指摘されたり、いじめとしか思えないような扱いを受け最終的には一方的に閉じられてしまいました。おそらく6月以降も同じ順を踏んでいくと予想されます。
    事前審査という面倒なシステムも時間や労力を割いて対処したにもかかわらず、このような仕打ちを受けて非常に落胆させられています。
    最初から給付する気のないシステムであるのならば、最初から進めなければよかったと後悔してきています。
    今回の出来事は省庁の汚点として未来永劫残っていくことでしょう